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CoMIT棟

5月8日(月)に
第377回 大阪大学臨床栄養研究会(CNC)が
開催されます。

5月8日(月)に最先端医療イノベーションセンター棟1階 マルチメディアホールにて、
第377回 大阪大学臨床栄養研究会(CNC)が下記のとおり開催されます。

是非多くの方にご参加いただければ幸いです。

日時:

2017年5月8日(月)18:00~

場所:

最先端医療イノベーションセンター棟1階 マルチメディアホール

演題:

癌化学療法時の栄養管理

講師:

西口 幸雄 先生
大阪市立総合医療センター 消化器センター

要旨:

進行癌や再発癌ではかなり良好な化学療法の効果が得られる時代になった。化学療法は、その使い方次第で患者は長生きができる場合もあり、また短命で終わる場合もある。違いは、癌細胞と抗がん剤の相性によるが、副作用対策も重要な要因である。副作用は口内炎や下痢、嘔吐などの消化管粘膜障害、挫創や皮膚潰瘍、皮疹などの皮膚障害、指先のしびれ、感覚鈍麻などの神経障害、肝機能、腎機能傷害などの内臓障害、白血球減少や血小板減少などの骨髄傷害などに分けられる。そのなかでも、消化管粘膜障害では、十分に食事を摂取できないために栄養障害に陥り、抗がん剤の減量を余儀なくされ、ひいては抗がん剤の作用を十分に得られなくなってしまうこともある。すなわち、化学療法時のこういった副作用対策、言い換えれば栄養療法を中心とした支持療法の良し悪しが化学療法の成功・不成功につながり、ひいては患者の寿命を決定するのであるといっても過言ではない。
化学療法時には多くの患者で経口摂取量が減少する。経口摂取量不足は栄養不良につながり、副作用の増強、化学療法の効果減弱につながり、予後の悪化に結びつく。このような場合には、経静脈的に栄養剤を補充投与することにより、脱水が改善され、腎機能も良くなり、栄養状態も保たれ、化学療法の継続も可能となり、予後の改善につながる。また、「無理に食べなくてもいい」という患者の安堵感につながり、余計な腹痛、下痢、嘔吐などが起こらない。化学療法時の栄養管理を、中心静脈栄養を中心に考えていきたい。

世話人:井上 善文
栄養ディバイス未来医工学
E-mail:inoue-yoshifumi@mei.osaka-u.ac.jp


次回、378回CNCは、小倉 裕司先生のお世話で平成29年6月12日(月)開催予定です。

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