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研究活動

2016.8.5 [fri]

和田 尚特任教授、大倉 永也特任教授が
参画する研究グループの成果が
Nature Medicineに掲載されました。

当センター参画プロジェクトの和田 尚特任教授(臨床腫瘍免疫学)、大倉 永也特任教授(基礎腫瘍免疫学)が参画する研究グループ(※)の研究成果が4月26日(火)午前0時(日本時間)付でNature Medicineに掲載されました。

消化器外科学講座の西塔 拓郎博士、
免疫学フロンティア研究センターの西川 博嘉准教授、坂口 志文教授らの研究グループ

研究成果のポイント(大阪大学プレスリリースより引用)

●免疫細胞の一種である制御性T細胞※1が大腸がんに対する免疫を弱めることを解明

●逆に、大腸がんの周辺に存在するFOXP3※2を弱発現※3する細胞群は、がん免疫を促進することを発見

●FOXP3を弱発現する細胞群の誘導にはある種の腸内細菌が関与していることから、
将来、腸内細菌を調整することによる大腸がん治療の可能性に期待

※1 制御性T細胞 (Regulatory T cell :Treg)
FOXP3をマスター遺伝子とする、様々な免疫応答を負に制御するT細胞。とくに腫瘍を攻撃する免疫細胞を抑制することで、抗腫瘍免疫に働くと考えられています。細胞表面にCD4というタンパク質が発現しているCD4陽性細胞(ヘルパーT細胞)の一種です。

※2 FOXP3(Forkhead Box P3)
制御性T細胞のマスター遺伝子。この転写因子の発現により、制御性T細胞の抑制能が規定されます。

※3 弱発現
本来は制御性T細胞の抑制に重要な転写因子FOXP3の発現が弱い状態です。結果として、免疫抑制(負の制御)が弱まります。

研究成果の詳細については、下記の大阪大学のプレスリリース全文をご参照ください。

プレスリリース:http://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2016/20160426_1

論文:http://www.nature.com/nm/journal/v22/n6/full/nm.4086.html

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