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セミナー

2016.8.29 [mon]

第八回 最先端医療イノベーションセンター
定例セミナーを開催いたしました。

脳神経外科学のプロジェクトの中核を担う、大阪大学国際医工情報センター 臨床神経医工学寄附研究部門 平田雅之先生のお世話で、8月25日(木)に第八回最先端医療イノベーションセンター定例セミナーを開催いたしました。
今回のセミナーは、「体内埋込型ブレイン・マシン・インターフェースによる運動・意思伝達支援の現状と展望」と「日本発、埋込型BMI装置開発へのチャレンジとその設計の勘所」について、それぞれ平田先生と、日本光電工業株式会社 荻野記念研究所 開発部の鈴木克佳氏にご講演いただきました。

平田先生からは、BMIとはどんな技術であるか?からはじまり、対象となり得る疾患・患者数等や当分野の研究開発の現状を、ALSの患者さんを対象とした実際の臨床研究の様子を紹介しながらわかりやすく説明いただきました。また、体内埋込型BMIの臨床研究・臨床応用の今後の計画や実用化に向けた薬事承認に関する課題、さらにはBMI技術の今後の応用について展望を語っていただきました。

続いて鈴木氏からは、埋込型医療機器開発において遵守すべき法規制、設計上の留意点、リスク評価等、開発のポイントを詳しく説明いただきました。医療機器はリスクマネジメントの観点から安全性の確保が不可欠なものの、新しい技術がゆえに確立された評価方法はないことや、QOL向上の具体的説明が難しい等、薬事申請時における企業側の苦労談を、事例を挙げながらご講演いただきました。

会場は学内の研究者をはじめ、学生や企業人も多く参加され、また開発コストや倫理面等多岐にわたる質疑応答が活発に行われたことからも、脳科学と工学が高度に融合した技術であるBMIへの注目が非常に高いことがうかがえました。

次回以降の開催日程
第9回目 :健康発達医学寄附講座 中神先生のお世話で、10/7(金)18時より開催
第10回目:運動器バイオマテリアル学寄附講座 菅本先生のお世話で、11/15(火)に開催

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