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セミナー

2016.10.13 [thu]

第九回 最先端医療イノベーションセンター
定例セミナーを開催いたしました。

老年・総合内科学のプロジェクトの中核を担う、健康発達医学寄附講座教授 中神啓徳先生のお世話で、10月7日(金)に第九回最先端医療イノベーションセンター定例セミナーを開催いたしました。

今回のセミナーは、「産学連携12年間―機能性ペプチドの特許出願から医師主導治験までの歩みー」と「製薬企業側からみた産学連携の推進-更なる成長のための治療ワクチンの開発」について、座長の老年・総合内科学教授の樂木宏実先生による進行のもと、中神先生と、アンジェスMG株式会社 研究開発本部 創薬研究部長の山本利憲氏にご講演いただきました。

中神先生からは、新規機能性ペプチドの特許出願から始まり、ペプチド改変体作成やマウスでの薬効試験などの非臨床試験等、一連の過程についてこれまでの歩みと今後の展望を語っていただきました。樂木先生より、「中神先生は、トランスレーショナルリサーチの全ての過程において自身で取り組まれた研究者」と紹介があったように、評価方法や組織体制の構築等、一連の過程におけるポイントや経験談を詳しく説明いただき、産学連携に携わる研究者にとって参考になる点が非常に多い内容でした。また、本研究の機能性ペプチドを応用した市販品の紹介もあり、一般の方も研究を身近に感じられる場面もありました。

続いて山本氏からは、アンジェスMG㈱の紹介及び高血圧DNAワクチンの研究開発について概要をご説明いただいた後、産学連携を推進する上で、製薬企業の視点並びに研究開発の進め方が大学とそれと異なる場合も往々にあるという経験談から、双方の立場を客観的にとらえた上での大学側への期待や要望についてお話しいただきました。アカデミアとの関係及び役割分担については、分担を明確にすることと、お互いをリスペクトし、緊張感を持ってプロジェクトを遂行することが重要であるとご講演いただきました。

今回は、長い時間をかけて歩んできたその時々の想いが詰まった内容のご講演で、会場は研究者以外にも企業の方や本プロジェクト支援に関わられた様々な立場の方の参加も見られ、本プロジェクト成果の応用研究への期待とともに研究に関わられた方々の絆を感じるセミナーとなりました。

次回以降の開催日程
第10回目:運動器バイオマテリアル学寄附講座 菅本先生のお世話で、11/15(火)18時より開催
第11回目:臨床遺伝子治療学寄附講座 森下先生のお世話で、1/10(火)18時より開催

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