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セミナー

2016.11.18 [fri]

第10回 最先端医療イノベーションセンター
定例セミナーを開催いたしました。

11月15日(火)に、運動器バイオマテリアル学寄附講座教授 菅本一臣先生のお世話で、第10回最先端医療イノベーションセンター定例セミナーを開催いたしました。

今回のセミナーは、「医用画像に基づく骨関節3次元動態計測法と臨床応用」と「大阪大学における骨関節動態解析システムの開発とその有用性」について、それぞれ埼玉工業大学工学部情報システム学科准教授の山崎隆治先生と、菅本先生にご講演いただきました。

山崎先生からは、X線動画像を用いた骨関節の3次元動態計測について、画像処理の方法から臨床応用までの全般について紹介いただきました。人工関節の問題点は緩み・摩耗などいくつかあり、現状で耐久性は10~20年と言われています。これらの問題は人工関節の動態と密接に関係していることから、従来の2次元から3次元動態評価による正確な把握が極めて重要であることを、膝関節を例に挙げて説明いただきました。これらの解析は、肘関節のほか、顎関節症をはじめとした口腔外科領域など様々な関節機能評価に応用できることから、将来の展望をお話しいただきました。今回ご紹介いただいた研究開発内容は、情報工学、コンピュータ科学分野における様々な要素技術をベースにした医学応用の成功例の一部とのことで、今後も更なる臨床応用への展開が期待される内容でした。

続いて菅本先生からは骨関節動態解析システムの開発に至る背景について、事例を挙げながら説明いただいた後、いくつかの研究内容や既に活用されている技術について紹介いただきました。また、菅本先生が開発された、生きた人間の動き・形態を再現した3D人体解剖アプリの紹介もありました。

今回は、既に医工連携、産学連携が積極的に進められている分野であり、また疾患の種類も外傷や加齢変化など多岐に渡ることから、今後の可能性探索の理由からか、異分野の研究者の参加も多く見られました。まさに医工融合領域のパイオニア的存在であり、今後も更なる可能性を内包した研究プロジェクトであることがうかがえました。

次回以降の開催日程
第11回目:臨床遺伝子治療学寄附講座 森下先生のお世話で、1/10(火)18時より開催

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