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セミナー

2017.4.28 [fri]

第12回 最先端医療イノベーションセンター
定例セミナーを開催いたしました。

4月24日(月)に、腎疾患統合医療学寄附講座准教授 濱野高行先生のお世話で、第12回最先端医療イノベーションセンター定例セミナーを開催いたしました。今回のセミナーは、「臨床現場における活性型ビタミンDのpleiotropic作用の検証」と「活性型ビタミンD3誘導体研究を通じた骨粗鬆症治療薬の創製と分子作用機序解析」について、座長の腎臓内科学教授 猪阪善隆先生による進行のもと、濱野先生と中外製薬株式会社研究本部の小野芳幸氏にご講演いただきました。

濱野先生からは、活性型ビタミンDは動物実験では多くの効果が報告されている一方、臨床現場でのデータは少ないことから、腎保護・心保護効果や発癌抑制、感染症予防、拒絶抑制などの作用について実際の臨床研究のデータを用いながら、具体的にご説明いただきました。活性型ビタミンDは一定の効果は示されているものの、いまだ介入研究で証明されたものは少ないので、ご自身の研究も含め今後のRCTへの期待を寄せたいとのことでした。

続いて小野氏からは、chemistはどういう視点から薬をつくるのか、とchemistの立場からの創薬研究についてご講演いただきました。

小野氏は活性型ビタミンD3の誘導体の設計・合成に関与されていることから、本日は特に骨粗鬆症治療薬の創薬研究についてご説明いただきましたが、分子レベルの視点で変化を起こし、新たな医療価値を創出することが創薬研究に携わるchemistとしてのミッションであると唱え、臨床現場に従事される先生方へ創薬化学が担う役割・必要性についてのメッセージも込められた内容でした。

会場は、研究科内の研究者が中心で、分子レベルの創薬研究から臨床現場における効果の報告と多岐にわたる内容でしたが、会場は質疑応答も交わされ興味深いトピックであることがうかがえました。

次回以降の開催日程
第13回目:整形外科学 中村憲正先生のお世話で、5/31(水)18時より開催

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