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セミナー

2017.10.12 [thu]

第14回 最先端医療イノベーションセンター
定例セミナーを開催いたしました。

9月29日(金)に視覚再生医学寄附講座 寄附講座教授、最先端医療イノベーションセンター副センター長の辻川元一先生のお世話で、第14回最先端医療イノベーションセンター定例セミナーを開催いたしました。今回のセミナーは、「ゼブラフィッシュを用いた視細胞研究」と「有機ナノ結晶技術のバイオ分野への応用」について、辻川先生と同講座准教授 馬場耕一先生にご講演いただきました。

辻川先生は、緑内障及び膠様角膜ジストロフィ(GDLD)について再生医療を応用した 研究を行われていますが、視細胞研究の問題点として、形態や機能制御については解明されていない点が多いこと、細胞の形成・維持・遂行に手間がかかることを挙げられました。当センターのCoMIT omics center内にある水生動物室の顧問でもあることから、今回は、ゼブラフィッシュを用いた研究について、その特徴の紹介から、網膜色素変性の視細胞死メカニズム、また加齢黄斑変性の研究展開ついてお話しいただきました。緑内障では網膜神経節細胞死がその病態に大きく関わっていることから、本研究により新たなメカニズムが解明されることにより、新規治療法の開発が期待される内容でした。

続いて馬場先生からは、有機化合物のナノ結晶化によるバイオ分野への応用についてご発表いただきました。ナノ結晶は、医療分野においては培養細胞実験、動物実験、製剤等に役立つ可能性があるとのことで、その特徴や位置付け、作製法等についてのご説明と、現在行われている研究としてナノ結晶点眼薬の開発を挙げられ、角膜のバリア機能の特徴によるナノ粒子の移行性や安定性の問題等、開発への課題についてお話しいただきました。

今回は、生物を用いた神経機能や形態形成の基本的原理を解明する分野の研究者の参加が多くみられ、参加者は興味深い面持ちで発表に耳を傾けていました。

次回以降の開催日程
第15回:先進癌薬物療法開発学寄附講座 佐藤太郎先生のお世話で、10/18(水)18時より開催
第16回:再生誘導医学寄附講座 玉井克人先生のお世話で、12/6(水)18時より開催

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