HOME > ニュース一覧

→もどる

イベント

2018.1.10 [wed]

大阪教育大学附属天王寺中学校の見学が行われました。

1月5日(金)に、大阪教育大学附属天王寺中学校から生徒さん、保護者さん約150名をお迎えし、医学部の説明会、講演会およびCoMITの見学が行われました。

午前中の説明会では、金田 安史 医学系研究科長から、医学部・医学系研究科の説明、遺伝子治療学の研究内容紹介が行われたのち、森井 英一 副研究科長より、大阪大学医学部の特色、医学教育を取り巻く状況について説明がありました。

和佐 勝史医学科教育センター長からは、「医師国家試験の合格が最終目標ではなく、臨床、研究、国際舞台など、各分野で指導的立場に立つ人材の育成が本学医学部における医学教育の目標である」との言葉とともに、医師になることの醍醐味や卒業後の進路等について具体的な事例を交えながら紹介がありました。

続いて行われた講演会では、「心臓治療最前線~心臓移植、人工心臓そして再生医療」と題して、澤 芳樹 教授(心臓血管外科学)から、心臓外科医としての仕事、心疾患に対する治療法の発展の歴史、心臓血管外科学が現在行っている研究内容や治療法の開発について話がありました。

午前の部は大人でも難しく感じるような内容もあったと思われますが、最後まで熱心に話を聞いている生徒さん達の様子が印象的でした。

午後からは、研究科の各研究室が連携し、「見える、動く、触れる、体験できる…」をコンセプトに、研究科の研究の取り組みや附属病院の診療科の活動について、直に見て体験しながら学習してもらう見学会が行われました。

●新生児蘇生法

小児科の医師から出産や新生児蘇生法に関するプレゼンテーションが行われたのち、生徒さん達に新生児蘇生法を実際の医療機器を用いて模擬体験を行ってもらいました。

●心臓カテーテルシミュレーター

大阪大学で開発した臨床医のための心臓カテーテルシミュレーターを用いて、カテーテル技術習得の模擬体験を実施しました。上手にできた生徒さんには、操作方法を指導した医師から「手際がいいね!」との言葉が飛んでいました。

●スポーツサイエンス

スポーツ医学教室のトレーニングマシンやモーションキャプチャーの設備を用いて、ストレッチやトレーニング法の体験、研究用の身体データ計測の様子について紹介が行われました。トレーニングマシン体験の前後で身体の柔軟性に違いが現れると、体験した生徒さん本人や周囲は非常に驚いた様子を見せていました。

●拍動するiPS細胞由来心筋シート

重症心不全の治療に向けて心臓血管外科学が中心となって研究開発を進める、世界最先端のiPS細胞由来心筋シートの見学では、今にも飛び出しそうな勢いで拍動する細胞シートを見た見学者から大きな感嘆の声が上がっていました。

●ブレイン・マシン・インターフェース ―脳で機器を操作―

臨床神経医工学・脳神経外科学が開発を進めるブレイン・マシン・インターフェースの紹介では、人が頭のなかで思い描く動作をロボットアームが行うというデモンストレーションも行われ、ロボットアームが動く様子に、驚きとともに、近い将来患者さんの助けになる可能性も感じてもらえたのではないでしょうか。


新春の寒さの厳しい日に長時間に渡って開催された見学会ですが、終始真剣な様子で説明を聴いて、各研究室の体験を全力で楽しんでいる生徒さん達の姿が印象的でした。

→もどる