HOME > ニュース一覧

→もどる

セミナー

2018.7.27 [fri]

第19回 最先端医療イノベーションセンター
定例セミナーを開催いたしました。

7月11日(水)に先端デバイス医学寄附講座 寄附講座准教授 坂口裕和先生のお世話で、第19回最先端医療イノベーションセンター定例セミナーを開催いたしました。今回は坂口先生による司会のもと、同講座 寄附講座助教の原千佳子先生、坂口先生、そして、株式会社メニコンの上杉晃司先生にそれぞれご講演いただきました。

まず、原先生からは、「抗VEGF薬物治療の現状」と題して、抗VEGF薬が加齢黄斑変性をはじめとする網膜疾患の治療薬として不可欠となった経緯と現状の治療方法、その問題点についてご説明いただきました。より長期的に効果がある薬剤、効果を持続させる治療方法が必要である点を問題提起されていました。

続いて座長である坂口先生からは「網膜剥離治療の現状」について、ご講演いただきました。網膜剥離の原因、その症状を述べられ、実際の手術動画を用いて硝子体手術の様子をご紹介くださいました。主に術後の治療方法において課題があり、問題を解決できる新規のタンポナーデ剤が求められていることをご説明いただきました。

上杉先生からは、「自己集合性ペプチドの眼科分野への応用」と題した講演で、原先生、坂口先生のご講演でも挙がった問題点を克服するために、同講座が研究開発している自己集合性ペプチドについてご紹介いただきました。上杉先生らが開発されたペプチドゲルは、高い透明性を保ちつつ、中性㏗においてゲル化する新規自己集合性ペプチドゲルであり、人工硝子体や硝子体内薬物除放基材として応用が期待されているというお話でした。

今回は本研究科の研究者以外にも、他分野の研究者や企業の方も多く参加されました。参加者は革新的な治療方法につながり得る新規物質を取りまく現状、並びにその技術概要について、熱心に聞き入っている様子で、研究内容の注目度の高さがうかがえました。

次回以降の開催日程
第20回:整形外科学 吉川秀樹先生のお世話で7月19日(木)18時より開催

→もどる